小児歯科矯正にかかる費用を治療時期・段階別にご紹介。費用を抑える方法も
- 小林知輝
- 11月26日
- 読了時間: 8分
近年グローバル化が進み、歯並びを気にする保護者さまが増えてきました。ただ、お子さまの歯並びが気になってはいるものの、小児矯正でどの程度費用がかかるかわからず、なかなか踏み込めないという方も多いのではないでしょうか。
矯正治療は時期によってかかる費用が異なるため、イメージするのが難しいです。
本記事では、小児矯正にかかる費用を、時期別・段階別に詳しく解説します。
日本矯正歯科学会認定医在籍。大宮区役所前歯科の矯正ページはこちら(初回矯正相談無料)>

小児歯科矯正にかかる費用【治療時期別】
小児矯正は、大きく分類すると1期治療、2期治療に分けられます。
1期治療は、まだ永久歯と乳歯が混在している(混合歯列期)時に矯正を行います。お子さまはこの頃、一番の成長期であるため、顎の成長を正しく促進しながら将来生えてくる永久歯がきちんと生えそろうようなスペースを確保していきます。
2期治療は、永久歯がすべて生えそろった(永久歯列期)時に行います。永久歯はほとんど生えそろっているため、生えている永久歯の歯並び、噛み合わせを整えてあげます。
時期によって異なる小児矯正ですが具体的に費用についてみていきましょう。
1期治療にかかる費用
1期治療の費用相場は約50万〜60万円です。
この時期の矯正は顎の成長を正しく促進していくために、出っ歯傾向の子、受け口傾向の子など、症例によって装置が異なります。また痛みが少なく、矯正装置が目立たないマウスピース矯正も1期治療の対象です。
選ぶ装置によりメリットデメリットがあり、その装置ごとに費用が異なるため、気になる方は歯科医師にご相談ください。
2期治療にかかる費用
2期治療の費用相場は約90万〜110万円です。
2期治療の装置は、主にマウスピース矯正かワイヤー矯正になります。この時期は生えそろった永久歯を綺麗に並べていくため、お子さまの歯並びのガタツキ度合い、また1期治療から継続して2期治療をおこなっていくかによって費用が異なります。
小児歯科矯正にかかる費用【治療段階別】
矯正治療はお子さまの歯を動かす矯正器具だけではなく、診断料や調整料などがかかってきます。
具体的な矯正治療中の流れとして、
①カウンセリング
②精密検査、診査診断
③1期、2期矯正治療
④矯正後の保定期間
という流れになります。具体的に治療段階別に費用を見ていきましょう。
治療前にかかる費用
治療前に費用がかかる場面は、①カウンセリング ②精密検査、診査診断の時になります。
①のカウンセリングについては、当院では無料で行なっています。お口の悩みを聞きながら、実際に歯科医師がお口の中を確認し、治療の説明や流れ、費用について説明します。オンラインやLINEによるご相談も可能です。
カウンセリングを受けていただいた後に、次のステップとして②精密検査、診査診断があります。お子さまのお口の中、顔貌の資料採りをして歯科医師が精密に検査を行い、検査結果と具体的な治療のゴールを説明します。ここで33,000円(税込)の費用がかかります。
治療中にかかる費用
治療中は、お子さまの歯がしっかり動いているか、子供の歯が大人の歯に生え変わっているかの確認を行います。
お子さまの歯が生え変わるスピードや動くスピードはそれぞれなので、お子さまに合わせて、1〜2か月に一度、矯正の確認を行います。この確認の際に5,500円(税込)かかります。
治療後、保定期間中にかかる費用
お子さまの1期、2期治療が終わった後には、「保定期間」という大切な期間があります。
歯には矯正後、元いた場所に戻ろうとする動きがあります。保定期間は動かした場所に歯をとどめておく期間だとお考えください。この期間に歯が元の位置に戻るのを防ぐ保定装置(リテーナー)を作り、使用いただきます。
その装置を作る際に、55,000円(税込)の費用がかかります。
小児歯科矯正にかかる費用は保険適用される?
矯正治療は見た目を整えることを目的とした場合が多いので、一般的には保険適用外の自由診療になります。ただし特定の疾患や症状に該当する場合は矯正が保険適用になる場合があります。
具体的には
①先天性異常
厚生労働大臣が定める疾患に起因した咬合異常に該当する場合、保険適用になりうる場合があります。上記の疾患に該当した場合、医師の診断書や病名の確認が必要であり、治療の一部または全体が健康保険の対象となります。
②顎変形症
上顎または下顎、または両方の骨格に異常があり、噛み合わせや顔貌に大きな影響を及ぼす状態を指します。ただし、顎変形症の手術前、後の歯科矯正治療であることが条件です。
③永久歯萌出不全
何らかの理由で永久歯が生えてこない状態を指します。原因としては歯の先天的な欠如、顎の成長障害、顎骨内に歯が埋まったまま生えてこないなどがあげられます。
厚生労働省では、「前歯及び小臼歯の永久歯のうち3歯以上の萌出不全に起因した咬合異常(埋伏歯開窓術を必要とするものに限る。)に対する矯正歯科治療」が保険適用を認められています。診断にはレントゲンや口腔内検査を通じた歯科医師の判断が必要です。
小児歯科矯正の費用を抑えるには
歯列矯正の費用を抑える方法にはいくつか方法があります。
具体的には
①医療費控除の活用
②デンタルローンの活用
③他の分割払いの活用
があげられます。以下で方法別にご紹介します。
医療費控除を活用する
医療費控除とは、年間の医療費(世帯合算)が基準額(10万円もしくは年収の5%の低い方)を超えた場合、確定申告で医療費控除を申請することで、所得税や住民税の一部が還元される制度です。
一般的に、矯正治療は10万円を超える支払いになるため、医療費控除の対象となります。また、医科の治療費も医療費控除の対象となるため、合算した金額を確定申告で申請することが可能です。
ただし医療費控除は、歯科医師が、嚙み合わせが悪いため、話す、食べるなどの行為に支障をきたす、もしくは将来的に支障をきたすため矯正治療が必要だと判断し、矯正治療が行われた場合にのみ対象となります。
具体的には、小児の噛み合わせの改善や、顎の正常な成長促進などの治療目的が対象であり、見た目を美しくする美容目的の矯正治療は医療費控除の対象外となります。
治療前にカウンセリングを受け、現状の歯並びによる機能面での問題点を把握し、その上で医療費控除の対象となるか歯科医師にご確認いただくと安心です。
デンタルローンを利用する
一度に高額な矯正治療のお支払いが難しい場合は、デンタルローンを利用する手段もあります。
デンタルローンは、歯科治療専用のローンで、銀行や提携信販会社が提供しており、一般的なローンと比べて金利が低めに設定されている場合があります。分割回数や月々の返済額をご自身で柔軟に設定できます。
また、ご自身の分割回数による返済額のシュミレーションも確認することができるので、ご自身の無理のないお支払い計画を立てることができます。
例えば、総額100万円の矯正費用を60回(5年)で分割した場合、月々2万円前後での返済が可能です。しかし、金利や手数料が治療費に上乗せされるので総支払額は多くなります。
デンタルローンを活用する前に総支払額をきちんと把握して、またシュミレーションを確認し、無理のない返済プランを考えることが大切です。
分割払いで一回あたりの負担を抑える
ご自身のクレジットカードの分割払いを利用するという手段もあります。ただしデンタルローンでのお支払いより金利が高めに設定されていることが多いため注意が必要です。
小児歯科矯正の費用の支払い方法
トータルフィー制
トータルフィー制とは、矯正治療にかかる費用をすべて含めた金額を最初に提示し、治療期間中の追加費用が発生しない支払い方法です。
治療前のカウンセリング料や精密検査料、装置代、調整料、保定管理までを含むケースが多く、費用の見通しが立てやすい点がメリットです。特に長期の治療になる場合や、通院ごとの金銭的負担を抑えたい方に向いています。
ただし、治療期間が短く済んだ場合でも返金がないことや、途中で治療内容が変更になっても金額が変わらないことがデメリットになる場合があります。
処置別支払い制
処置別支払い制は、治療にかかる費用を段階ごとに分けて支払う方法です。
初診料、検査料、装置代、月々の調整料、保定装置料など、それぞれのタイミングで費用を支払うため、実際の治療内容に応じた支払いが可能です。治療期間が短く済んだ場合には、結果的に費用が抑えられる可能性があります。
一方で、通院のたびに費用が発生するため、総額がわかりにくく、長期治療になった場合は費用がかさむことがあります。また、毎月の支払い管理が必要な点や、予想外の出費につながる可能性もある点がデメリットです。
小児歯科矯正を検討している方は、さいたま市大宮区の大宮区役所前歯科にご相談ください
ここまで小児矯正の費用、費用を抑える方法についてご説明しました。
子どもの時は骨が柔らかく歯が短期間で動きやすいこと、また大人になってから矯正をしたいとなった時に、抜歯する可能性を極力避けるためにも、小児矯正の検討は重要です。
また、お子さまが思春期になるにつれて、矯正装置の見た目も気になってきます。
大宮区役所前歯科では、従来のワイヤー矯正と合わせてインビザライン矯正(マウスピース矯正)を行っております。マウスピース矯正は従来の矯正装置に比べて見た目が目立たなく、痛みが少ないメリットがあります。
お子さま一人ひとりに適した矯正装置をご提案しますので、小児矯正を検討している方は大宮区役所前歯科にご相談ください。
当院では初回の矯正相談を無料で承っております。また来院時間の確保が難しい方のために、オンラインによる矯正相談も承っております。当院公式LINEからご予約可能ですので、お気軽にご相談ください。
